2020-05-12 07:05:34

AMIミートアップイベントレポート

2020年第一弾のフォトグラファーミートアップでは、AMIで活躍するフォトグラファーの小関さんと髙柳さんをお招きしていろいろとお話をうかがいました!

独立してどのように稼いでいるのか、ぶっちゃけトークをしていただきましたので、ご参考ください。

"稼ぐフォトグラファーインタビュー"ということで、
小関さんと髙柳さんをお招きして
いろいろとお話をうかがいました!

※話し手が変わる部分は敬称を省略しています。

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▼ゲスト:小関さん
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小関)独立してからは7年目。

独立する前は
スポーツショップの店員さんという
カメラと全く関係ない仕事をしていました。

それと並行で10年ぐらい前から
風景写真を撮っていて
写真で稼ぎたいなと思って
四苦八苦していたんですけど

風景で稼ぐのは
よっぽどの天才じゃないと無理だと
5年経ってから知って。



その5年ぐらいで
どうしようかなというときに
幼馴染の結婚式を撮らせてもらって
5000円のギャラだったんですけど
なかなかイケてて。

今見ると完全に勘違いなんですけど
そのときは天才だと思っちゃったみたいで。

それでブライダルやろうと決意して
アルバイトしながら
土日依頼がきたらやってた感じです。

業界を調べようと思って
いろいろ裏側を知って
これはいけないと。


独立を考えて
軌道に乗ってから完全に独立して
そこで藤井さんと出逢って、AMIに登録して。

収入が安定してなかったので
山中湖の民宿で
アルバイトしてたんですよ。

そのときに藤井さんから電話がきて
「メニュー撮影行けます?」
「行けます行けます」って。

その料理撮影で月にかなり稼げて。
お世話になりっぱなしです。


収入の比率が、自分の直受けは
ブライダル、オフィス、レストランとか
大きく分けて3つをやっているんですけど

直受けで6割
残りがAMIさんのビジネス撮影
メニュー撮影が4割って感じです。

収入の割合については
ブライダルの直受け案件が結構高いので
7:3くらい。
AMIさんのほうが7になることも。
結構この3が大きくて
機材に投資できたり助かっています。



▼AMIを始めたのはいつ?
4年前。


スタート時から収入は増えた?

料理撮影を始める前から
写真だけの収入だと6倍ぐらい。

機材に十分投資できる額は稼げています。


月に大体何件ぐらい?

週2ぐらいなので、14件ぐらいかな。
※月によって変動あり。

直案件のウェディング案件があれば
金額はドーンと上がります。


直案件のウェディングの金額は?

挙式+披露宴で13万円です。



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▼ゲスト:高柳さん
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髙柳)写真の仕事は20年ぐらい前からやっていて
結婚式の撮影から始めました。

フィルムのころから写真を始めて
そこから3年ぐらい地元の静岡でやっていて
ブライダルをやっていました。

街の写真館的なところで働いていたので
卒業アルバムとか
学校の写真を撮っていましたし

イベントの写真も撮っていたので
スナップ写真は撮れるようになりました。

雑誌などを見ていて
スタジオで撮るような写真は
僕は学校も行っていないし
経験もなかったので

撮れるのに撮らないのと
撮れなくて撮らないのは
全然違うなと思ったの

ちゃんと勉強したいと思い
東京に来ようと思ったんですけど

バイクで事故に遭って
すぐに働きにこれなくなった間に海外を旅して
29歳ぐらいのときに東京に来ました。

雑誌とか広告写真を撮影するスタジオで
3年ちょっと働いて
そこから独立して今8年ぐらいです。
今、撮影しているジャンルはビジネスのみになります。



▼ジャンルはだいぶ変わった?

髙柳去年の春ぐらいまではブライダル7割でした。

今、僕40歳なんですけど
今後写真を撮っていくことを考えると
ブライダルをやり続けるのは厳しいなと。
年齢的にも体力的にも。

ビジネスだったら年齢を重ねても
重みが出てきますし

ブライダルみたいに
ライブで写真を撮っているわけではないので

その場で確認して
お客さんとコミュニケーションとって
進めていける分、データを失う可能性がないし
その場でコミュニケーションとれるから
楽しい部分があります。

何かを捨てないと何かを得られないと思うので
幸いAMIさんの案件があったので
最低、AMIさんの案件さえあれば
とりあえず食っていけるなというので

完全にブライダルは辞めてしまって
ビジネスにスイッチした感じです。


▼直受けの仕事はどうやって獲得している?

小関)直受けはホームページですね。
SEO対策して引っかかるようにしてあります。

ただ、ブライダルで
依頼がきすぎたことがあって
自分のキャパを超えてしまって

依頼を断るのも精神的にきついので
SEOを更新しないようにして…。

僕、まだ35歳なんですけど
年齢的にブライダルがしんどくなってきて
あまり無理しない程度、ほどほどにしたいなと。

今ホームページを検索すると
検索の2ページ目ぐらいに出てきてちょうどいい。

Googleはすごいです!


▼SNSは?

小関)一応やってるんですけど
そこから決まったのは数件しかないです。

あとの依頼はAMIさん経由でいった
会社の担当者さんが転職して
次の会社でカメラマン探してるから
撮ってくれませんか?という紹介などです。

結構リピート率は高いと思います。
同じ会社に依頼いただくことがとても多いです。


▼AMI以外の案件は?

髙柳ホームページと紹介ですね。

その中でAMI案件は
月に20~30ぐらい。
直受けも合わせると30~40ぐらい。


▼リピートに繋げるためにやっていることは?

髙柳写真がうまいのは当たり前なので
いかにその場で相手にいい写真と
思わせるかどうか。


写真もそうなんですけど
立ち振る舞いもすごく大事

同じいい写真を撮ってたとしても
自信なさげに撮ってるのと
ちゃんと「ああしてこうして」って
仕切ってやるのでは全然違うんですよ。

そういう姿勢も含めて
相手を納得させる感じが必要だなって。
そうすれば次、またきますね。


小関)僕も同じですね。
できなくてもできるって言うぐらいの。

めっちゃいい写真撮るんで!
って宣言しちゃう。

あと、担当者さんと
結構、雑談するんですよ。
この辺においしいごはんやさんありませんかね?
終わったら行きたいですみたいな。

多分、僕のキャラなんですけど
狙ってやってるわけじゃなくて
会話してるとそういう流れになっちゃうんです。

インスタで友達になったりとか
そんなふうなノリになるので
また次もお願いしますと軽い感じで
メッセージがきます。

コミュニケーション超大事です。


▼意識してやっていることは?

小関)ディレクションは考えています。

この人撮って、この人終わったら
同じ人をあっちで撮って
次の人来たらあっちで撮って…
撮りつつも次を考えてる。

同じ場所で撮ると
自分も納品される側もつまらないので
背景を変えながら。


▼事前にしていることは?

小関)どうやったら相手が喜ぶかを考えたら
結果的にそうなる。

ビジネス撮影だと会社の内観がわかれば
行く途中にスマホなどで事前に調べて脳内でロケハンしたりします。

髙柳ストックフォトとかの
ビジネス写真を見て
ある程度は引き出しをもっていたほうがやりやすい。

全く何もないと
どうしようかなと思うんですけど
自分の中に引き出しががあると、どんな写真を撮れば良いかアイデアが出てきます。

あとはオフィスの雰囲気を見て
バリエーションをつけていく感じです。


▼自分の撮影を振り返ることは?

髙柳採用写真の場合、撮ったあとに
どの写真が使われているか
ページを見にいったりはしています。

どんな写真が実際使われているかを知れるので勉強になります。


▼どういう写真が好まれていると感じる?

小関)一度行ったところで転職された方に
改めて依頼されたというのは

絶対笑わないエンジニアさんだったのに
すごく笑顔を出してくれたから
ぜひ小関さんにと言われて。

笑わせるのも
コミュニケーションだなと。

撮影しながら「昨日何食べたんですか?」とか
「好きな食べ物はなんですか?」など、色々と話しかけるようにしています。


髙柳一般人を笑わせるって
結構、難しいと思うんですよね。

モデルさんとか芸能人は勝手に作ってくれるし
シャッター押してるだけで撮れるんですけど

ブライダルやビジネスも
ポージングやシチュエーション
顔の向き、誰に話してくださいなど

写真を撮りながら
なおかつ表情を引き出さないといけないので

いかに盛り上げてわきあいあいとした感じに
もっていけるかというのが大事だし心がけています。


▼時間内に終わらせるコツは?

髙柳担当者さんと話をして
どんな写真がほしいのか確認したあと

「じゃあ、今日はこれとこれと
こういう写真を撮りましょう」というので
ある程度決めてそこに当てはめて
撮っていく感じですね。


小関)僕も同じですね。

同意してもらうと
一緒にやってる感が出るので。


▼段取りのシミュレーションは?

小関)僕は直感です。

オフィスに入って
担当者さんの後ろをついていくときに
ある程度、見ちゃいます
光の色とか壁とか。

もし時間に余裕があれば
ひと通り見させてもらいます。

早く撮るのに機材に投資してて
ソニーのα9を使ってるんですけど
瞳にすぐピントが合うんですよ。
99%くらい外れないんです。
サクサクいっちゃう。


▼逆に撮影が延びたパターンは?

小関)メニュー撮影で一度
13時間というのがあって

もともと8時間だったんですけど
担当者さんの答えが見えてなくて。

撮影中に模索してたんですよ。
担当者さんがイエスと言わない。

あとは、予定していたのが10人だったのに
どんどん増えて15人くらいになっちゃったとか。

撮影はいつも結構早く終わります。


髙柳ちょっと延びるかもしれないですね。
僕はそんなに早くないんですよ。
場を整えるのに時間をかけるタイプなので。

ミーティングの写真を撮るときも
その人たちに任せて泳がせて撮って
求めてるのがほしいときは指示する。

その分ちょっと時間がかかる
部分もあるのかなと。

人を撮ってるよさって偶然性があったり
表情の感じを撮りたくて
僕の範疇を超えたものが
撮れたらいいな
と思ってるので泳がせたい。

最初は盛り上がるけど
だんだんトーンダウンし始めるので
そのときは止めてディレクションします。


▼機材について

小関)今ほとんど揃っていて
新しいものが出たら買ってみるスタイル。

ビジネス撮影に行くと
システムの方が結構
機材のことを知ってるんですよ。

いい機材使ってるんだって、株が上がる。


▼金額でいうと?

小関)最低年間50万円ぐらいは。
売れば戻ってくるので。

ビジネス撮影は単焦点で
なるべく開放で撮りたいなと思ってて。
50ミリ単焦点をよく使います。
メニュー撮影もほぼ同じですね。
画角が決まってばらつきがないので。

安い案件だから
安い機材で行こうとかはなくて
そのときに適した全力ですね。

あと、ライト機材を
すごくいいやつにしたんです。

その機材で初めて行ったんですけど
仕事終わって納品してからメールがきて

よろしければ今回
1.5倍お支払いしますよと。

皆さん投資しましょう!!

新しく買った機材はProfotoのB10。


髙柳僕はそんなに買い替えずに
キヤノンの5D Mark IVを使ってて

AMIビジネス案件だったら

★20-70
★16-30の広角レンズ
★50の単焦点

この3本があれば
なんでも撮れますね。

ポートレート撮るときは単焦点を使って
あとはほぼ24-70で。
結構、狭いところがあるので
そういうときは広角を使います。

店舗の撮影とか歯医者の撮影とかは
絶対広角が必須です。
あとはクリップオン。


▼レタッチはどこまでやる?

髙柳できる限りのベストを尽くしますね。

AMIさんのビジネス案件だったら
そんな納品枚数が多くないので。
かけても現像に30分ぐらい。

※撮影時間によります。

小関)僕は案件によって
レタッチを変えたりしてなくて
常に100%やってるんですが
2時間の撮影で
3時間ぐらいレタッチしています。

レタッチは
なるべくその日にしています。

そのほうが撮ったときの気持ちを
覚えているので飽きないですね。

日が経ってると忘れてるので面倒くさくなって
人の写真みたいになってきちゃう。
なるべく早くやったほうが早く終わる。

大体3日ぐらいに終わるけど
先方には1週間と伝えて
4日目ぐらいに納品して
喜ばせる作戦です(笑)


▼データ管理のやり方

小関)僕は納品するまで
SDカードのデータを消さないです。

HDDに撮ってきた写真を入れて
納品してという感じです。

大きな案件だと2か所に残すけど
通常は1か所に残して納品して終わり。
そのあとSDカードのデータを消します。

あとからまた送ってくださいというときは
再アップするのが大変なので
月500円で常に見られる状態にしてあげてて。
それもバックアップになっていいかなと。


髙柳僕もバックアップは
簡単なものだったら納品するまで
SDカードのデータは消さず
あとはMacに入れてTime Machineで
常にバックアップしてる感じですね。

納品したらカードの中身は消します。

常にカードとMacとTime Machine
3つは常にある感じにしてあって

大きい案件だともう1つほかのHDDに
バックアップさせるぐらい。

データがなくなるのが一番問題だと思うので
そこは避けたい。

納品するまでは
絶対残しておきます。

データはずっと
HDDにとってありますね。


小関)レタッチしたものは
クラウドにもあげて
出先でも出せるようにしています。


▼スケジュール管理について

小関)僕はGoogleカレンダー。
依頼がきたらすぐに入れます。
すぐに入れないと忘れちゃうので。

この日行けますかね?って日も
とりあえず「企業名+?」を入れます。


▼一日に複数案件があるときは?

小関)行けそうなだったら行くって感じで
もしきつそうだったら
「1時間ずらせば余裕です」とか
「この時間だともしかしたら遅れるかも」とか
伝えています。


髙柳僕はYahoo!カレンダーで
スケジュール管理していて
決まったものはコピペして入れる感じですね。

これが決まるかもというのも一応入れて
ダブルブッキングしないようにしています。

遅刻しないように時間は多めに見て
最短では入れないようにしています。


▼時間の使い方は?

髙柳長い時間の撮影をあまり受けていなくて
個人の撮影でも時間単位で仕事している。

例えば、AMIさんの案件だったら
1時間で終わるので
結構、自由な時間を過ごしてるなって。
そんなに仕事に追われてる感じではない。


小関)僕はまだ風景写真を諦めてなくて
今カメラマンをやっているのは
ゴールじゃなくて手段でやっていて

いかに稼ぐかというよりは
いかに風景写真を撮りに行くかなので
年収1000万超えてやるぞ!とか
そういうの全然なくて
ゆるくやっています。

撮影あったとしても半日空いたりしますし
そんな苦じゃないですね。


髙柳ブライダルやってるときは
結構きつかったですけど
ブライダル辞めてからは
めちゃくちゃ楽になりました。


▼今後の展望について

小関)ブライダルは好きなので月1とかでゆるくやっていきたいですが、
そんなに明確にあるわけではありません。
ただ、技術の高いフォトグラファーの需要が高まっている印象なので、
チャンスは増えるのかなと思っています。

髙柳僕も明確な展望があるというよりは、
与えられた仕事を期待値以上で返していった先に、
やりたい仕事が増えていくイメージです。



▼需要の高い人とそうじゃない人の違いってなんでしょうか?

小関)思いやり、覚悟があるかどうか。

とにかく相手の立場に立って全て考えて仕事をするようにしています。

あと、覚悟についてですが、独立したてはしんどい時期もありました。

副業などで保険をかけずに一度苦しんだことが今の自分に繋がっているので、
覚悟をもって独立してよかったなと思っています。


髙柳今ってすごくきれいな写真を撮る人
多いと思うんですね。

ツイッターやインスタなど以前に比べて
自分をアピールできる場所があるし

カメラも現像ソフトもよくなってるから
クオリティは断然上がってると思ってて。

でも、その写真と仕事としての写真は
別じゃないかなと。

自分がコントロールできて撮れるいい写真と
仕事の写真は全く別物で

自分が撮りたいものを撮るのと
求められているものを撮るのは違う。

ポートフォリオの写真がいいからといって
仕事として写真のも撮れるかっていったら
僕は別だと思っています。

すごい人は両方融合させて
形にできると思うんですけど

求められてるものを撮れる才能、技術はちゃんと残ります。

あとは見つけられなかったらいないことと一緒なので
どんどん発信していって
ここにいることを声に上げていかないと
写真がうまいだけじゃ食えない。

なんでもいいから発信していかないと
仕事もこない。
仕事こなかったらうまくもならない。

タワレコポスターの
アートディレクターの箭内さんの

きたものをきた以上に返す
クリエイティブ合気道

その言葉がすごく好きで
相手に求められたものを
いかに期待値を超えて返すか

僕は面白いなと。


▼最後に

小関)フォトグラファー楽しいです!!

スポーツショップで働いていたときは
常に時計を見て「あと1時間だ~」って
時間を気にしていたけど
今は撮影行くと一瞬!

人脈も広がっていきますよね。

この間、あったいいことは
藤井さんが仕事を振ってくれたんですが

とある会社の社長さんの撮影で
普段、会えないような人に
リスペクトされながら話せるという。

腕のいいカメラマンとして扱ってくれて
ちゃんと対等に見てくれるので
いい話ができます。


髙柳自分で時間をコントロールすると
せかせか働かなくてもいい。

経験値がないと大変ではあるけど
トライ&エラーで経験値と
自分の写真のクオリティを上げれば
やっていけますし

AMIさんに
すごく助けてもらってますけど

自分でもちゃんと発信して
仕事を得られるようにしないと

人に頼ってると
結局、食えなくなっちゃうので。

フォトグラファーの立場からすると
AMIのようなサービスをうまく使えるといいのかなと。
自分の経験値や商品力を上げていくのに
使わせてもらう、

もちろん、ちゃんとしたものを納品するから
win-winの感じにしつつ
自分の価値を高めていかないと
食べていけないという危機感があります。

とりあえず今が良ければいい
というわけではなくて

10年後20年後、先を見据えて
やっていったほうがいいかなと思います。


小関さん、髙柳

貴重なお話をありがとうございました!!!



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